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ソリューションカーボンオフセット
最終更新:2024.12.03
JCM(二国間クレジット制度)は、先進国が開発途上国の温室効果ガス削減プロジェクトに、技術や資金を支援し、その成果としてのCO2排出削減量を貢献度合いに応じて分配する制度です。これによって、先進国は開発途上国への技術支援等を通じて、自国のCO2排出量を削減したものとみなすことができます。
日本はパリ協定が締結された2015年より前から、JCMに積極的に取り組んでおり、27か国とJCMを構築することで、既に多くの実績を挙げています。
この記事では、JCMとは何か、JCMの基本概念、メリットやCDM(クリーン開発メカニズム)との違いなどについて解説します。
JCM | CDM | |
ガバナンス | 分権的構造(各国政府、合同委員会) | 中央集権的構造(京都議定書締約国会合、CDM理事会) |
対象セクタープロジェクトの対象範囲 | より広範な対象範囲 | 特定のプロジェクトは実施が困難(例: 超々臨界圧石炭火力発電) |
プロジェクトの妥当性確認 | ・DOEsに加えて、ISO14065認証機関が実施可能・提案されたプロジェクトが、客観的に判断可能な適格性要件に合致しているかを確認 | ・指定運営機関(DOEs)のみ実施可能・仮想のシナリオに対して提案された各プロジェクトとの追加性を評価 |
排出削減量の計算 | ・スプレッドシートが提供される・モニタリングを行うパラメータに制約がある場合、デフォルト値を保守的に用いる | ・複数の計算式が掲載されている・パラメータの計測に関する厳格な要件 |
プロジェクトの検証 | ・プロジェクトの妥当性確認を実施した機関が検証を行うことが可能・妥当性確認及び検証を同時に実施可能 | ・基本的にはプロジェクトの妥当性確認を実施した機関は、検証を実施できない・妥当性確認及び検証は別々に実施されなければならない |
日本とJCMを構築している国 | 構築時期 | JCM資金支援事業の件数 |
モンゴル | 2013年1月8日 | 10件 |
バングラデシュ | 2013年3月19日 | 5件 |
ケニア | 2013年6月12日 | 5件 |
モルディブ | 2013年6月29日 | 4件 |
ベトナム | 2013年7月2日 | 50件 |
ラオス | 2013年8月7日 | 6件 |
インドネシア | 2013年8月26日 | 51件 |
コスタリカ | 2013年12月9日 | 2件 |
パラオ | 2014年1月13日 | 6件 |
カンボジア | 2014年4月11日 | 5件 |
メキシコ | 2014年7月25日 | 5件 |
サウジアラビア | 2015年5月13日 | 3件 |
チリ | 2015年5月26日 | 16件 |
ミャンマー | 2015年9月16日 | 8件 |
タイ | 2015年11月19日 | 51件 |
フィリピン | 2017年1月12日 | 20件 |
チュニジア | 2022年8月26日 | 2件 |
スリランカ | 2022年10月10日 | 3件 |
合計 | 252件 |
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